中部工場見学会

京機会学生会SMILEの運営協力のもと,物理工学科の学生を主な対象として,工場見学会を企画しています.以下は2007年度についての報告です.

2007年9月26日から27日まで,中部工場見学会を行った.本企画は,【大半の機械系学生の将来進む先である" 製造業" への理解と興味を学生時代から深めること】を目的として行った.さらには,漠然とした" 将来" への理解と興味を深めることによって,各自の志す勉学・研究に対してのモチベーションを高める事も意図していた.

スケジュール以上の目的を達成するため,今回の企画において,工場見学と懇親会という二つの製造業を知る手段に注目した.すなわち,工場見学では,モノが一から作られていく過程を見る中で得られるものづくりの楽しさ・工場独自の工夫された生産技術を知ることにより得られる技術に対する教養の二つを,懇親会では,社員の方と話す事で,製造業で働く社会人の考え方,その人となりを知る機会と考えた.その2方向からの視点より,学生が製造業をさらに理解し,興味を持つことができると考え,学生側にアピールした.

計17名の参加者は,どの工場においても製品の作られていく様を興味深く見ており,説明してくださっている社員さんの話に耳を傾けていた. 参加者の大半は初めての工場見学で,製造業には欠かせない工場のイメージ,工場内の技術への理解が進んだようである.また,懇親会では,おいしい料理に舌鼓をしつつ,お酒に軽く酔いながら,先輩と熱心に話しており,「学生時代にしていたこと」「現在どのような仕事をなさっているのか」等の質問をしながら世代を超えた交流を行っていた.お酒を交えてのざっくばらんな交流のため,社員さんに気楽に話しかけ,製造業に勤める" 人" への理解が進んだようである.

その後,参加者同士でゲームを行う等,参加者同士の交流も図られ,本企画において,京機会・SMILE の活動理念である,会員同士・機械系学生同士の交流活発化が促進された. 本企画は,学生側の製造業理解と興味の促進という点で大きく貢献できたのではないかと考えている.モノとヒトという二つの点を見ることのできるこのような機会は大変貴重であると思う. ただ,今後考えていく点として,試作ネットと同様いかに学生にこの魅力を伝えていくかが課題となる.早く広報する,広報する頻度を高める等の施策が考えられるが,今後さらに検討していきたい.

(SMILE 運営委員 長谷川寛晃: 京機短信77号から)